いわゆる官民ファンドには大きく二つに分類できる~投資による支援と運用益による支援

去る12月20日の閣議後の記者会見で、江藤農林水産大臣は、六次産業化の取り組みを事業への出資で支援しているファンドを見直し(実質廃止)する方向とすることを表明しました。(ファンドを管理している農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)の見直し)
○江藤農林水産大臣 記者会見(令和元年12月20日)
https://www.maff.go.jp/j/press-conf/191220.html

また、関連記事が北海道新聞(どうしん電子版)にも掲載されていました。
○江藤農林水産大臣 記者会見(令和元年12月20日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/376700

北海道にも上記のファンドの一つとして、北洋6次産業化応援ファンド(https://www.hsc.or.jp/consul/6industry_fund/)がありますが、こちらも順次整理していくことになると思われます。

運用に失敗している官民ファンドに対する批判は多いのですが、広い意味で官民ファンドは大きく二つにわかれます。

(1)国と民間事業者(金融機関、投資会社等)が共同出資した団体より、出資という形で新規事業を支援するもの

(2)国と民間事業者(地方公共団体、金融機関等)が出資して基金を積み立て、一定期間(例えば10年)の運用益で事業に補助金等の形で支援するもの

一般に官民ファンドというと(1)を示すことが多いです。ただ、(1)はハイリスクハイリターンということで運用するのが難しく、運用実績結果が思わしくないとの批判があります。
ただ、政府系の出資会社の中には、東京中小企業投資育成会社(https://www.sbic.co.jp)のように比較的規模の大きい事業者に対して、安定して出資、運用をしている老舗のベンチャーキャピタルもあります。

一方(2)は、北海道であれば国の外郭団体である中小機構が約80億円、北海道内の金融機関、北海道庁などの北海道内の関係機関が約20億円の計約100億円の基金を積み立てて、安定した10年償還の北海道債で運用することで、年間約2,000万円の運用益を出し、この運用益を創業や地域資源を活用した新商品開発等に対する補助金として活用しています(北海道中小企業新応援ファンド http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/ssg/shinfund.htm)。
この形だと事業が10年間継続した後は、元金が償還されますので、基本的には出資している国や北海道内の関係機関には損はないことになります。

また(1)の形では、北海道内では、事業承継に活用することを目的として、ある会社の事業承継の際に、一時その株式を買い取って、一定期間の経過後に、後継の経営者に売り戻すというファンドがあります(北のふるさと事業承継支援ファンド https://www.hsc.or.jp/consul/succession_fund/)。事業承継に当たって後継の経営者が株を取得する資金の確保が難しい場合に、円滑な事業承継を支援するため、このような仕組みを作っています。

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