人生100年時代に入る一方で、大手企業が相次いで早期退職を促す方向になったり、今の職場に国も副業や複業を認めていく方向で就業規則のひな形を見直したりと、次の仕事として自身のキャリアを生かした起業や独立開業をしたいという人も増えてきています。
国も法律で創業を支援していくという法律を定めて、市町村で計画を策定した場合には、その内容に応じて、経費の支援を行っています。
その内容の概略は、経済産業省中小企業庁の次のホームページで確認できます。
○経営サポート「創業・ベンチャー支援」
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/chiiki/index.html
市町村の策定した計画(創業支援事業計画)は、千差満別ですが、商工会議所、商工会、産業支援機関、または民間の事業者で創業支援が可能な事業者(コワーキングスペースなど)を対象に、その支援制度を活用すれば(例えば商工会議所の創業相談窓口に4回相談する等)、会社を設立する際に、登録免許税などの国に支払わなければならない経費が半額になるなどの支援措置があります。
内容的には、起業相談にのってもらう、とか起業セミナーに通う、といったものが多いようです。
これらはこれらとして、うまく活用するというのはいいことです。特に、企業相手の仕事を予定しており、株式会社などの法人格を持っていないのと仕事がしにくいので会社を設立したい、というのであれば、立ち上げの経費節減とノウハウの勉強を兼ねて活用するのはあり、だと思います。
ただ、私もあるコワーキングスペースで起業や独立開業の相談対応をしていますが、個人の方を顧客に事業を行う場合には、基本的には急いで株式会社を立ち上げる必要はありません。
事業計画の内容がよく練られており、それを元に融資を受けて事業を進めたい、ということであれば株式会社などの法人を設立した方がいい場合もありますが、多くはまずは自己資金などでできる範囲から徐々に個人事業主でやるのがいいのでは、とアドバイスすることが多いです。
そうなると、より重要なのは敷居が低くて相談しやすく頼りになる方を見つけることが、何より重要ということになります。そうなると実は、先に記したような制度の活用は必ずしも敷居が低いとは言えないという声も聴きます。
それでは、どこに相談するのが現実的にはいいのかが課題になります。
実は、北海道も含めて全国には、インキュベーション・マネージャー(IM)という資格を持った人がおり、起業家(個人)の事業の立ち上げをミッションとしている方がいます。その資格を持っている方々の所属は様々ですが、北海道の場合には、主に次の機関(半官半民の産業支援機関が中心です。)にその資格を持っており、経験豊富な職員がいます。ここに挙げる機関の職員の多くは、資格を取得して多くの起業や事業者支援の対応をしている方で信頼ができます。
○旭川産業創造プラザ(所管~上川、留萌、宗谷地域)
http://www.arc-net.or.jp
○北見工業技術センター(所管~北見市と周辺地域の機械、電子、木工業等)
https://www.kitami-itc.or.jp
○釧路工業技術センター(所管~釧路地域、根室地域)
http://www.senkon-itc.jp
○道央産業振興財団(所管~苫小牧市、千歳市、恵庭市、安平町)
http://dohgi.tomakomai.or.jp/
○とかち財団(所管~十勝地域)
http://www.tokachi-zaidan.jp/
○函館地域産業振興財団(所管~函館市、北斗市、七飯町を中心とした道南地域)
http://www.techakodate.or.jp
○さっぽろ産業振興財団(所管~札幌市内)
https://www.sec.or.jp
○(株)北海道新事業創造プラザ(所管~北海道内)
http://hokkaido-incubation.jp/
なお、インキュベーション・マネージャー全員のリストは、次のページのとおりです。
https://jbia.jp/recog1.php
インキュベーション・マネージャーの認定制度の詳細については、次のページをご覧ください。
https://jbia.jp/
インキュベーション・マネージャーどうしも密に連携をとっており、私も前職以来頼りにしている仲間です。