近年、経営者の高齢化が進み、事業自体は堅調でも後継者がおらす、廃業する事業者が増えています。
廃業となれば従業員がいればその再就職の不安も出てきますし、様々な形で地域経済の縮小へとじわじわと影響が出てきます。
現実に北海道内でも高齢化が著しい地域ではこれらが現実となり、今後の不安が広がりつつあります。
しかし、様々なアンケート調査などを見ると、ご高齢と言われる方でもまだまだ元気で大丈夫、とあまり承継に具体的な行動をしていない方も多いです。やむを得ないことだとは思います。
ただ、いざ事業承継を実行するとなれば面倒なことが多く、急に手がけるのはリスクがあります。
早めに準備をするに越したことはありません。ある専門家によれば社員にも納得してもらい円滑に事業承継するには10年の計画がいるとの事です。
そろそろ考えようか、とお考えの経営者のみなさまにおかれましては、次の機関での相談をお勧めします。
〇北海道事業引継ぎ支援センター
https://www.sapporo-cci.or.jp/hikitsugi/
ここは経済産業省中小企業庁からの委託をうけて行われており、経験豊富な専門家が対応してくれます。相談無料、秘密厳守ですので安心です。
なぜ早めがよいのか、という一つの理由は次のとおりです。
まず、後継者が具体的に決まっていなければ具体的な手続きに入れません。
もし決まっていたとしても、継続して安定して経営を続けるためには、株式会社であれば発行株の最低でも過半数、出来れば三分の二以上の取得を後継者がするのが望ましいです。後継者がその株を取得する場合、その購入費用が必要になります。また、仮に経営者が亡くなって株の相続を受ける形を取ろうとしても、他の財産が十分になければ相続人の間で揉める場合もあります。
個人事業主の事業承継であれば、相続財産には事業用財産も含まれるなどの理由から、より難しくなることが多いです。
もちろん後継者が社内外の身近に無ければM&Aを検討する必要も出てきます。
ざっと気づいた点を記しただけでも、急にやるのが難しいことがわすかでも感じていただければ幸いです。