私自身、様々な事業者の方の相談対応はしてきています。多くの場合、まずは電話や口頭でという場合も多いので、話し合いながら問題を整理して、次の一手をどう進めるかを考える、ということを繰り返して、最終的な問題解決に結びつけるという形になります。
そういうわけで次に記すことは、相談対応する側として、こうしてほしいとまで強く言えるものではありません。ただ、無理のない範囲で準備してもらえると、問題の把握が速やかに進み、最終的には、相談いただいた方にもプラスになります。
ここでは、電話でのアポイントをとって、行政等の支援機関を訪問するか、自社に来てもらうなどして、直接面談する場合について記します。
具体的には、既にあるものだけでもいいので、問題の把握を助ける次の資料を準備してもらえると、ありがたいです。
1 会社概要(普段初対面の事業者との商談の際に用いているものや、ホームページの写しで構いません。)
2 生じている問題を把握しやすくするための資料。具体例は次のとおりです。
ア 財務的な問題であれば、関係の経理関係の資料(決算書、キャッシュフロー計算書など)
イ 生産技術の問題であれば、その具体的な問題を起きている場所の写真など、問題把握を助ける目で見て参考になる資料(自社に来てもらった場合には、現場を見てもらうのが一番)
ウ 起業や新商品開発など、新しい事業を行おうとする場合の課題を相談する場合は、試作品や提供サービスの概要がわかるメモ、日本政策金融公庫が作成している創業計画書をできる範囲で書き込んだもの
※いずれも、正本ではなく写しで差し支えありません。正式に書面で何らかの申請などをしてもらう場合は別に、書類の準備などをお願いすることになります。
最初の段階で、苦労して新たに資料を作ることまでは求めませんが、最初の相談の際には、手元にあるものを活用して、抱えている問題について自分なりにできる範囲で整理をしておいていただけると、その後の相談対応がスムーズに進みます。