事業期間中に申請した事業の個々の作業を計画通りに行える見込みがあるか~活用しやすい補助金かどうかを見極めるポイント(5)

補助金の申請の際に、事業計画の中で具体的なスケジュールを求められることは多いです。また、具体的に求められなくても、事業期間内でできる事業内容で申請をすることが必要です。

このポイントに関しては、特に新たな商品を開発するための課題解決に要する経費に対する補助金で、しばしば問題が起きます。なぜなら実際に計画どおり取り組んでみた結果、予期しない課題が生じたために、予想以上に時間がかかってしまうということがしばしば起きるからです。
このようなリスクは、補助金を交付する側でもあり得ることという認識は持っているのですが、それでも予定していた事業内容を大きく変更しなくてはならないような場合には、変更承認申請という、新規の申請よりも事務的には煩雑な手続きをとらざるを得ない場合もあります。

北海道内でよく取り組まれる、地元の農水産物を活用した新たな加工食品を製品化するといったものであれば、特別に高い技術を要さないのが明らかということであれば、問題は少ないかもしれません。
それでも、開発に関わっている人が、本業の傍らで時間をやりくりして行っているため余裕が少なく、不測の事態で関われなくなるようなこともあり得るので、ある程度計画のスケジュールは余裕を持って作成するのが望ましいです。

ただ、事業期間自体、数か月という範囲内でできることを求められることもしばしばあり、競争的な資金の場合、事業内容の意義の高さと、実行可能性を両立することは、しばしば難しいこともあり、悩まされるところです。その都度知恵を絞るしかないというのが正直なところです。

※この投稿は、自著を加筆修正して掲載しました。

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